スクーパー取材記事

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シャボン玉石けん株式会社

メーカー スクーパー取材記事あり
福岡県北九州市若松区南二島2-23-1

2015年度

創業105年~シャボン玉石けん森田隼人社長の見つめる未来~

父から受け継いだ伝統と築き上げてきた社員との絆を大切に、同世代の者にはさらなる成長、若い世代には新たな発想を。挑戦し続けることで新たな未来を切り開いていく。

健康な体ときれいな水を守る、先代から引き継いだ揺るぎない思い

今年で創業105年の歴史を持つシャボン玉石けんの3代目社長、森田隼人さんは大学卒業後、すぐ入社し、一年後に取締役副社長に就任。一般的なオーナー企業であれば他の会社に1度入社し、経験を積んでから自社に戻る場合が多いが、隼人社長はそうしなかった。卒業後すぐに入社を決心した理由の一つは「先代との年齢差」だ。隼人社長は先代が45歳の時に誕生。大学卒業時、すでに先代は70歳になろうとしていた。共に働ける時間の短さを感じていた。
先代の社長が無添加石けん一本へ業務転換した時、半数以上の従業員を失い、売り上げが1%まで落ち込んだ。それでも無添加石けんをやめなかったその情熱を、隼人社長は一番近くでできるだけ長く学び、共に歩んでいきたいと思ったのだ。

築き上げた社員との絆

「今振り返ってみても後悔はない」隼人社長はそう話す。仕事一筋、寡黙な先代社長と歩んだ7年間。共に仕事をすることで、これまで見えなかった父の姿が見えてきた。無添加石けんに対する思い、社員に対する思い。スキルではない部分を数多く学んだ。
その中で導いた一つの答え。それは「社員と共に成長していく」ことだ。
どこよりも社員と長く接し、共に苦楽を重ねてきた。そこで生まれた絆が意見が活発に出る活気ある社風を生み出した。仮に先代社長が亡くなった後に隼人社長が入社したとしても、すぐに今のような信頼関係は築き上げられなかっただろう。先代の凄さを身を持って痛感する毎日だった。

石けん系泡消火剤にかける新たな挑戦、そして課題

「健康な体ときれいな水を守る」先代社長が大切にしてきた思いは変わらない。無添加石けんの製造のみにとどまらず、さらに新しい試みとして石けん系泡消火剤を開発した。消防のあり方を見直すきっかけとなったのは阪神淡路大震災の時だ。道路が寸断され、消防車が火災現場に到着できず、従来の大量の水を積んだ大型消防車は立ち往生になってしまった。このことをきっかけに、できるだけ少ない水で消火を行える石けん系泡消火剤を作ってもらえないかと北九州市消防署から依頼が来た。試作を重ねた後、商品化を進めたものの課題が残る。水資源が豊富な日本で、石けん系泡消火剤の良さを理解し、実際に使ってもらうという点である。挑戦と課題はいつも隣り合わせだ。

従業員と共に歩む未来

シャボン玉石けんの特徴として平均年齢の若さと活気のある自由な社風が挙げられる。それゆえ社長と社員の距離が近い。10年後は社長が49歳、同世代の者も社内では中堅として働く歳になっている。社長と同世代の者はさらなる高みへとスキルアップをし、新しい若い世代には思う存分挑戦できる社風をこれからも続けていくことが重要となってくる。社長就任当初から培った従業員との信頼関係をさらに強固なものにしつつ自由で活発な社風はそのまま継承していく。社員とは世代、経験等に関係なく己の考えを積極的に発言できる関係でありたいと話す。良き伝統を受け継ぎ、新たな風を吹かせる。隼人社長の挑戦は続く。

スクーパーEyes 引き出しの多さがアイデアのヒントに

「セレンディピティ」という言葉がある。思わぬものを偶発的に発見する能力のことだ。ニュートンはりんごが木から落ちたのを見て万有引力を発見した。同じようにシャボン玉石けんの先代の社長はある曲を口ずさんでいた時に「シャボン玉」という言葉を社名にしようと思いついた。もちろん思いつくためにはその土台が必要となる。物事は何と結びつくかわからない。だからこそ自分の引き出しを増やし、そのきっかけ作りをしていくことが大切なのだ。引き出しの多さはアイデアのヒントになる。隼人社長は「会社に入ると同じことの繰り返しになってしまう。だから何でも構わない。とにかく学生時代は色んなことに挑戦して経験を積むことだ」と語る。さらに隼人社長は経験以外にも特に本を読むことを勧めている。本は遠くに行かなくても自らが経験をしなくても多くのことが学べるからだ。今では意識しなくても自然と気になった本をジャンルを問わず手に取って読むようになったという。学力以外の個人の魅力を上げられるのは時間に余裕のある大学生の今しかない。自分で限界を決めず、様々な経験を積み重ねていく。それが自分の未来を切り拓く力となる。

取材後記 目指せ隼人社長!自分なりのリーダーの姿

会社に伺った時、社員の方が皆明るく、いきいきと働いていらっしゃる姿が非常に印象的でした。会社の外にいた時から社員の方が私に「こんにちは」と声を掛けてくださり、隼人社長に会ったときも「何でも聞いてください」と言っていただきました。社長のこの気さくで何事も受け入れる姿勢が、この会社の雰囲気を生み出していると思いました。人の上に立つものはその人柄が下の者にも反映されます。私は人の前に出て積極的に指示出しをするといったリーダーシップは持っていません。しかし、隼人社長のように人を受け入れる姿勢を大切にし、社員一人一人に目を向け、信頼される私らしいリーダーの姿を目指していきたいと思います

(文責 北九州市立大学 2年 広田 茜)

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