スクーパー取材記事

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株式会社 お掃除でつくるやさしい未来

サービス スクーパー取材記事あり
福岡県春日市一の谷1-135

2015年度

「お掃除でつくるやさしい未来」  前田社長が社名に込めた想いとは?

前田社長が描くやさしい未来とは何なのか。お掃除とやさしい未来はどのような関係があるのか。創業から15年、前田社長の半生を追うとともに胸の内を取材した。

やさしい未来の原点

前田社長が創業したのは15年前である。当時、清掃員の募集にやってきたのは引きこもりや不良の若者ばかり。社長は彼らと本気で向き合い教育をした。3年ほど経った頃、会社を辞めたいと申し出る従業員が増え始める。理由を尋ねると、「お掃除なんかよりいい仕事をしろと周りに言われたので」と言う。信じていた従業員たちにそう告げられた前田社長は「いい仕事ってなんだ、おれは悪い仕事をしてるのか」 と怒りと無力感に襲われた。社員教育をやめたことで、社内の雰囲気は悪くなっていった。社長、従業員同士が喧嘩をし怒鳴りあう毎日。
そんな時、会社の未来を変える一人の女性が入社した。彼女は従業員の若者を我が子のように叱った。社長はその姿に考えを改め反省するとともに、子育てを経験した女性の教育能力を借りて、もう一度組織を立て直そうと考えた。

地元のお母さんたちに新しい働き方を提案

約5年前、壊れた組織を生まれ変わらせたいと悩んでいた前田社長。そんな時、岩手県の農業法人の取り組みを知る。「3時間農業しませんか」といううたい文句で地元のお母さんたちと農業をしていた。「この事例をお掃除でもできないか、地元のお母さんたちの雇用の場をつくれないか」と思い立ち、子育て中でも昼間に数時間働ける仕組みをつくった。地元の街を見守りながら清掃をして、収入を得る。「こういう働き方なら、子育てしながらも働きたいと願う地域の女性を助けられる。そして、スタッフが街を見守ることで、安心できる街づくりにも貢献できる」と考えたのだ。

子どもは親を誇りに思う

ある朝女性スタッフの一人が嬉しそうに出社した。理由を尋ねると、小学6年生の娘がバス遠足に行った際、みんなの前で「お母さんがお掃除の仕事をしている」と誇らしげに言っていたという。創業当時、いまひとつ自分の仕事に自信や誇りを持てず、離職する従業員の言葉に「清掃は悪い仕事なのか」とモヤモヤした思いが膨らんでいた社長。
しかし、スタッフの言葉から大きな気付きを得た。それは、「お母さんが家で仕事の話をすれば、子どもはお母さんを誇りに思う」ということである。どんな仕事であっても、その人が生き生きと誇りを持って働くという姿勢が大切であり、それは子どもへと伝わるということに気付いたのである。

前田社長が描くやさしい未来

「子どもたちが将来どんな風に生きようかと考えた時、お母さんと一緒にお掃除をしたこと、一生懸命働いていたお母さんの姿を思い出し、働くことへの憧れを持ってほしい。そして、お母さんを好きになってほしい」。これが前田社長の想うやさしい未来である。女性スタッフの一人が「幼稚園の娘が、大きくなったらお母さんのような一生懸命お仕事をする人になりたいですと言ってくれた」と涙ながらに話してたこともあるという。
「働くことで変えられる未来がある。福岡でできて全国でできないはずがない、日本中でこのシステムと組織を広めたい」と考えている。前田社長の夢は終わらない。

スクーパーEyes 女性が輝く職場

前田社長は子育てをしている女性を雇った時、その働く姿にとても驚いた。一人一人が驚くほど一生懸命で、責任感をもって生き生きと働くのである。この会社の業務において、母親ならではの気配りや気遣いが惜しむことなく発揮されていた。
例えばアパートやマンションの共用部を清掃する「えがお巡回清掃」という業務がある。自分の住んでいる地域を清掃することで、お母さんが街をきれいにしながら子どもが育つ安全な街づくりをしているのだ。その中で手すりが古くなっている、マンホールにヒビが入っているなど些細なことに気づいたり、地域の方に挨拶することで会話が生まれたりと、母親の気付きや気配りがいい効果を生んでいる。
ほかに、チャイルドシートのクリーニングにおいても、母親ならではの力が生かされていた。女性スタッフの地道で丁寧な手作業によって、汚れていたチャイルドシートが新品同様に生まれ変わるのだ。さらに、お客様の元にお返しする際には、お子様のベルトの位置への気遣いも欠かさない。そんな姿勢が評判となり、現在は日本全国から多くの注文が入っているという。この会社では母親ならではの良さがしっかり発揮されているのである。

取材後記 「働く」とはなにか

今回取材させていただいたお掃除でつくるやさしい未来では、前田社長をはじめ、従業員の皆さんが本当に生き生きと働かれていると感じました。取材後、私の「労働」に対する考え方は「働く」に変わりました。労働は「我慢してお金をもらうことだ」と考えていましたが、「生きがいや働きがいを現代の子どもたち、未来の子どもたちに持ってほしい。それがその人の人生を密度の濃いものにするか薄っぺらいものにするか決める」という前田社長のお言葉を聞いて、ハッとしました。「働く」ことは自分の人生を濃くするものであり、生き生きと働くことが大切であると実感しました。優しく取材に協力してくださった皆様、本当にありがとうございました。


(文責:福岡大学 3年 松野尾 謙輔)

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