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株式会社寺子屋モデル

人材・教育 スクーパー取材記事あり
福岡県福岡市中央区薬院1丁目15番8-904号

2018年度

自分探しよりも「お手本探し」
偉人伝を通した次世代の若者の教育イノベーション

近年しばしば耳にする「キャリア教育」。将来の在り方を模索する若者のために奮闘する株式会社寺子屋モデルの活動は、偉人の生き方から学びを得るといった点で異彩を放ち、その独自の教育手法が注目されている。

偉人伝を通じた教育改革

株式会社寺子屋モデルでは、自分探しをする人々の心に「お手本」を植え付けることを目標に、幼稚園で偉人の言葉を伝え暗唱させる「偉人伝教育」や、会社やお宮で大人を対象とした「偉人伝講座」、更には偉人伝を子どもたちに語る講師を育成する「寺子屋の先生養成講座」を実施する等、幼稚園生から大人まで幅広い世代を対象とした教育活動を行っている。
代表取締役の山口秀範氏は、「子どもたちは完全に内容を理解できているわけではないが、偉人の生き方や価値観を自分なりに解釈しており、生き生きとして話を聞いている」と語る。

古典との出会い

現在、教育活動を精力的に続ける山口社長だが、幼少期には病弱で家にこもりがちな少年だったという。そんな折に両親から小学生向けの偉人伝を毎週プレゼントされ、歴史や偉人に興味を持つようになった。
高校生になると、修猷館高校の恩師小柳陽太郎先生のお宅で開かれる勉強会に参加するようになり、論語・古事記の輪読や和歌の創作を行うなど、より一層古典の勉強に没頭するようになる。
更には、大学入学後も小柳塾に参加していた同級生と古典の輪読会を開いたり、全国学生青年合宿にも参加するなど、学校の授業とは違い、自ら能動的に学びを深め合う環境で自分を高めた。

海外でのサラリーマン生活を通じて覚えた日本教育に対する危機感

大学卒業後、山口社長は大成建設に入社する。
入社後、山口社長は当時の建設会社では珍しい海外事業部に配属され、ナイジェリアで製鉄所の建設や材料の調査や調達、シカゴでのビル建設などに携わった。
長年の海外勤務を終えて日本に帰ってきた時、山口社長はナイジェリアやベトナム、ドミニカ共和国の子供たちの表情が生き生きしていたのとは対照的に、日本の子どもたちのつまらなさそうな表情に違和感を覚えた。と同時に山口社長の脳裏をよぎったのは、ナイジェリアで子どもたちが村の長老から村の偉人の話を聞いている姿だった。そこから、日本の子どもは目標とする人がおらず、将来が漠然としているため暗い表情をしているのではという考えに至り、日本の教育と将来に危機感を覚えるようになったのだという。

寺子屋モデル設立とその反響

そこで山口社長は一念発起し、会社の上司や妻が反対する中大成建設を退社し、寺子屋モデルを設立した。設立当初は会社の事業を理解してくれる人が少なく、また、競争相手がいない中で価格設定にも苦労したという。
しかし雑誌「致知」や新聞などで寺子屋モデルの活動が紹介されると、自分も参加してみたい、偉人伝を子どもたちに伝えたい等の反響があり、自分の活動に共感してくれる人がいるということを実感した。また、線路内に立ち入った女性を助けるために殉職した宮本警部についての本「殉職・宮本警部が伝えたかったこと」を出版した際にも多くの反響があった。
現在、山口社長は寺子屋モデルの活動を生かし、世界を動かす人材を育むことを目標とした小中一貫校「志明館」の設立を目指し、日々奮闘している。

スクーパーEyes 学生のうちにしておきたいこと

世話役(講師頭)の廣木寧さんは、寺子屋モデルに入社する前は塾の講師をしながら、本についての感想を書くなど執筆活動に励んでいたという。廣木さんは12年間塾の講師として働いた後、自らの文学についての知識を生かし、偉人伝を語る先生たちに偉人の書いた本や古典を解説を行っている。現在は寺子屋モデルの講師として自らの好きな文学に携わっている廣木さんだが、自らの好きなことを仕事にできるようになるまで時間がかかった。
学生へのアドバイスを聞くと、「自分の好きなことと食いぶちが必ずしも等しくなるとは限らない。しかし、学生のうちに自身を知り、自分がどのようになりたいかを考え、それを追求していくことが必要である。そのためには本を読み、自分がどんな文章が好きでどんな文章が嫌いなのかを知ることで、自らを知るべきだ」と語った。
また山口社長は、学生の間の時間や友人を大切にし、過去や現代の人物から自らの目標とする人を見つけ、その人に近づけるように努力することが大切だと語った。

取材後記 学ぶこと、自らを知ること

日本の敗戦後、アメリカによって地理、歴史、修身の授業が一時禁止されたということは日本史で習ったのですが、その影響で現代の子どもがお手本とする人を失っているという現実を知りました。その状況ををなんとか解決しようと、日本の教育改革について真剣に考えている山口社長のお話を聞いて、自らの学ぶ姿勢を変えなければならないと感じました。また、受験勉強で忘れかけていた古典や歴史の面白さを再び思い出すことができました。
さらに、廣木様の「本を読むことを通じて自分を知ることができる」という考え方に感銘を受けました。私も自らが目標としたいと思えるような人に出会い、今後自分がどのように生きていきたいのか真剣に考えていきたいと思います。
山口社長、廣木様、お忙しい中取材を引き受けてくださりありがとうございました。
(文責:九州大学1年 竹下 沙也加)

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